2月 伯耆大山 中国地方最高峰の雪山目指して

伯耆大山:2月

大山。検索して一発目に出てくるのは丹沢の”おおやま”ですが、
僕の中で”大山”といえば鳥取の”だいせん”です。

以前、屋久島でお会いした方から話を聞いて、一度行ってみたいなと思ってましたが、
なんせ鳥取は遠いので、なかなか行く機会がありませんでした。

しかし、2月に西日本に行く用事ができたので、
金曜日に無理やり休みを取得して登山決行!

どうせ行くなら雪山でしょ!
正直、中国地方=南国=そんなに雪山じゃないと思ってましたが、蓋を開けてみると。。。

2018年2月8日:伯耆大山(1,792m)

東京から伯耆大山にアクセスする方法はいくつかありますが、今回は
・(夜行バス)19:45 バスタ新宿発 ~ 06:35 米子駅着
・(普通列車)07:10 米子駅発 ~ 07:31 大山口駅着
・(路線バス)07:35 大山口駅発 ~ 08:05 大山寺着(登山口)
で移動するルートにしました。

2018年2月7日(バスタ新宿)

いつものように定時付近になると気配を消して、定時のチャイムと共にダッシュで帰宅。
バスタ新宿へやってきました。

” WILLER EXPRESS”が運行しているバスです。
前が4列シート,後ろが3列シートになっており、トイレは無し。途中何度かSAに立ち寄るスタイル。
今回は奮発して3列シートにしました。6900円也。

基本的に自家用車移動で、夜行バスに乗るのは荒川岳~赤石岳~聖岳を縦走した時に、
畑薙第一ダム行きに乗った時以来です。
その時と同じ感覚で乗りこんだら、なんと夜行バス内は飲酒禁止。
まぁお酒嫌いな人もいるし、当然ですよね。

ってことで米子までの11時間、やる事がないので必殺の睡眠薬を服用して気絶。
レスタミンコーワ、睡眠薬兼酔い止めです。

2018年2月8日(米子)

車内アナウンスにて目が覚める。
アナウンスによると、米子着が30分ほど遅れるとのこと。

定刻から列車の発車時刻までの猶予は35分。かなりギリギリだなと焦る。
グーグルマップで米子駅までの予測時間を何度も確認するも、
どんどん着時刻は遅れて行く・・・。
そして最終的に米子着は7時30分過ぎ。乗り遅れ決定です。

ちなみに大山口駅から大山寺着の始発が7時35分。次が10時なので2時間以上やること無し。
米子駅の待合室でボーっと時間をつぶして、8時過ぎたら少し離れたガストに行き
朝食を済ませました。
でっかいリュック背負ったおっさん一人で、平日朝のファミレス。悲しいです。


ってことで時間をつぶしたら大山口駅に到着。
バスに乗り込み登山口である大山寺を目指します。

ちなみにこの日の天気は雪。
登山客は誰一人としておらず、このバスに乗ったのは僕と地元のおばあちゃんの二人だけでした。

10時30分、大山寺(大山ナショナルパークセンター)到着です。
ここは登山の拠点にもなってて、更衣室やシャワーもありました。

装備を整えていると、地元のガイドさんに声を掛けられ、
遠くから来たことを伝えると、色々アドバイスを頂きました。
到着遅れ&雪で若干テンション下がってましたが、
人の優しさに触れて回復。いざ、山頂目指して出発!

バス停から少し登った所に駐車場があり、その先の道路沿いに登山口があります。

10:45登頂開始。

今回は夏山と同じルートで山頂を目指します。

つ、つらい。出だしから急登りが始まります。
少し登った所でアイゼン装着します。
登山口からアイゼンでも問題ないくらいの雪量でした。

アイゼン装着していると、また地元の方に声を掛けられます。
その方は今年20回目くらいだそうで、例年に比べて雪少ないとのこと。
また、ちょっと前には全層雪崩が起きたそうで、注意してねとのこと。
気を引き締めます。

つ、つらい。相変わらずの急登。
しかも、さっき声をかけてくれた方が、「そのペースだったらバッチリだよ」と、
先に行かせてくれたので、迂闊に休むことができない小心者。
胸を張って頑張ります。かなりつらい。

人気の雪山とあって、トレースはバッチリ。
雪量も想像以上にあってビックリ。
日本海側からなのか、雪質は重く雪だるまが作れそうな感じです。

急登にぜえぜえ言いながら標高を稼いで行きます。

6合目避難小屋に到着。
例年なら雪で埋まっているそうですが、今回はバッチリ見えています。

今立ち止まると、動きだしたくなくなりそうなので、
一気に山頂を目指します。

しかしこの傾斜。かなりのものです。
アイゼン+ピッケル無いと結構危ない感じ。
雪山入門向けかと言われたら、間違いなく、ノーと答えます。
がっつり雪山。南国だからといって甘く見てました。ごめんなさい。

もうすぐ山頂だ。
この辺はほんと危なかった。

足を滑らせたら間違いなく滑落。
森林限界越えつつあるので、ヘタすると下まで真っ逆さまです。
慎重にアイゼンとピッケルを操作します。

見えないですが、登りきると平坦になり、山頂まで木道があります。見えないけど。

いきなり平坦で視界が開けるので、若干道がわかりにくいですが、
トレースとGPSを頼りに進んでいくと

13:05 山頂到着

ええ、周りの景色とか全く見えないです。
山頂標識も凍っているので、何も見えないし。

山頂のすぐそばに、避難小屋があるので、ちょっと寄り道。


なかはこんな感じです。トイレもありました。
ガイドPTが1組と単独が何組が休憩中。

僕は登山時にお昼休憩はとらず、行動食だけで済ますので、
特にやる事も無いので早々と下山開始。

下りも慎重に降りて行きます。

実はこの時、アジア系のツアーが入山してきており、所々渋滞していました。
それというのも、この斜度の雪山にチェーンアイゼンとストックだけで登ってきており、
しかも、上はビニール合羽。
明らかな装備不足です。

前を行くガイドPT。これくらいの斜度が続きます。
細い道を登ってきているアジアPTの横を、ガンガン下って行っていました。

接触して落としたり、落とされたりが怖かったので、
僕はちょっと距離を置いていました。

所々、思いっきり踏み抜く箇所があります。
ひざ上くらいまでは一気に踏み抜くので、要注意です。

樹林帯まで戻ってきました。
大山ナショナルパークセンターでお会いした地元のガイドさんに
また遭遇して、登頂おめでとうと声をかけて頂きました。

14:25 登山口到着。
下りは1時間でした。急なだけあって、降りるのも早い・・・。
とりあえず一度バス停に戻って帰りの時刻を調べます。

登山口のすぐ近くにはモンベルがあります。
後で来よう。

面白そうなお店が立ち並んでいます。

米子駅に戻るバスって、確か10時の次は16時だったよなと思いつつ、
何故か大山ナショナルパークセンター前に、バスが停まっています。

あれ?と思い駆け寄って、バス停の時刻表を見ると、

12月21日~3月10日までの期間は、14:50の臨時バスが運行中!

ネットで日交路線バスの時刻表見ても出てきていませんでしたが、
なんか臨時であるみたいです。

そして今の時刻は14:30。

ぎり間に合うじゃん!

急いで登山装備を仕舞って、バスに乗り込みます。

ほんとはお風呂入って観光もしたかったけど、2時間待つのは辛かったので仕方なし。
朝一のバスに乗れてれば余裕だったのにな・・・。

まとめ

伯耆大山。中国地方最大だけあって、かなり登り応えのあるいい山でした。
地元の人達も温かく、遠いけどまた来ようと思う何かがあります。
屋久島で合った方が言っていたこともわかりました。

斜度がかなりきつく、アイゼンとピッケルは必須だと感じました。
今回は暖冬の影響で、ワカンもスノーシューも使いませんでしたが、
ワカンくらいは持って行った方が良いと思います。

雪山初心者だけの方にはお勧めできませんが、
ガイドも盛んみたいなので、検討されてみてはいかがでしょうか?

そんな感じで大山滞在は4時間だけで、とんぼ返り。
次は天気のいい日にきて、もっとゆっくりしよう。そう誓いました。

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